技術開発室 TECH
DEVELOPMENT

未来を先ゆく、 プロフェッショナル集団。

技術開発室はクリモトのなかでも異色の存在。特定の事業領域をもたずに、技術革新に打ちこむプロフェッショナル集団です。環境負荷を抑えた銅合金や次世代の触覚提示デバイスなどを武器にして、新たな市場を切り拓きます。

事業領域の枠を飛び超えて、未知の分野に進出

技術開発室はクリモトの研究開発部門として、2004年に発足されました。既存事業に留まらない市場を創造するため、日々新しい技術を追い求めています。1980年代以前から全社の開発部門は存在していましたが、節目節目で組織体制を再構築。時代のニーズに合わせ、呼称も「開発室」「研究開発センター」などに改められ、知的財産部門も合流し、現在に至ります。

技術開発室は従来の活動領域にとらわれることなく、未知の分野にも進出。ナノサイズの鉄粒子を用いて、磁気によって硬さを自在に変えられる磁気粘性流体「SoftMRF®」がその好例です。VR分野や医療分野などへの適用が期待されているハプティクス(触覚伝達)技術に応用し、2023年にはアミューズメント業界の展示会にも出品。有名キャラクターの感触を再現したデモンストレーションに長い行列ができました。また、翌年に米国ラスベガスで開催された展示会「CES® 2024」では、イノベーション賞を受賞しています。

次世代技術を武器にして、潜在的ニーズを掘り起こす

オリジナル銅合金の「brobea®」もまた独自技術のひとつです。環境や人体に悪影響があるとされる鉛を含まない特殊な銅合金によりSDGsに貢献します。そのほか、難燃耐熱マグネシウム合金「KEHMA®」は、従来のマグネシウム合金の欠点だった燃えやすい性質を改善。各種産業の軽量化材料として普及を進めています。また、鉄系材料の開発では、既存事業部にも技術を提供しており、代表的なところでは素形材エンジニアリング事業部のブレーキディスクなどの耐熱・耐摩耗鋳物の開発に携わりました。

技術開発室の開発部門は、約30名の技術者たちで構成されています。新卒入社の若手からベテランまで多彩な顔ぶれで、みな知的好奇心のもと研究に打ちこんできました。前例のない試みはトライ&エラーの繰り返し。彼らの視線の先には、誰も踏みこんだことのない“未来”が広がっています。そして、積み重ねてきた努力は「SoftMRF®」「brobea®」「KEHMA®」として結実。現状をゴールとせず、今後は事業化も視野に入れながら、潜在的なニーズを掘り起こしていきます。

知的財産活動による経営への貢献

クリモトグループでは、知的財産を重要な経営資源の一つとして位置づけ、知的財産への積極的な投資の推進と他社の知的財産の尊重を通して、企業活動の持続的な発展に努めています。そうした「攻め」と「守り」の知的財産活動の要となるのが、技術開発室に所属する知的財産部門です。同部門のメンバーたちは、各事業部門と緊密に連携し、先行調査から発明発掘、権利化までの一連の知的財産活動を研究開発活動と並行して進めることで、事業・開発戦略の実現を支援しています。

ほかの事業部を見る